REFURBISHMENT OF
OLD GOOD HOUSE
古民家再生

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古民家再生

古民家というニッポンと日本人のアイデンティティ。
使い捨てや取り壊しからは生まれない文化を、若い世代が引き継ぎます。
古民家再生

不思議なことに、古民家に熱い視線が注がれるようになったのは、遠い異国の地の外国人の方々からでした。
バックパッカー姿でやってきた日本文化の研究者たちが、ニッポンの原風景の素晴らしさと古民家の佇まいに息をのんで、そこから世界中に「コミンカ、エクセレント!」とブログ発信が始まったのです。

当の私たち日本人は、何百年も何千年もその歴史の中で暮らしていながら、古民家がもつ美しさや優しさや、先人たちが連綿と伝えてきてくれた技とか思いの奥深さに振り返ることはありませんでした。近代化や工業化、使い捨て、取り壊し、都市計画といったものに疲れ果てたこの21世紀になって、私たちはようやく足を止め、一軒の古びた家屋に小さな声でお礼が言えるようになりました。

そしていま古民家再生というニッポン独自の新しい文化と技術が、山村各地の古民家を甦らせ、若い世代の日本人に住み継がれるようになりました。

古民家再生

「受け継ぎながら守られていく」
という家の存在感。

先人たちの知恵の塊である古民家は、建てる前から“もう一度建て直して使うこと”を前提にして、木組みという独自の工法で釘の1本も使わずに家を建ててきました。ですから古民家再生には廃材がほとんど出ません。次の世代が材木の1本1本を受け継ぐことが当たり前にできています。天然木は古くなると強度を増します。受け継ぎながら家族を守り、自然を守るという人と家の営みがそこには厳然と息づいています。

古民家再生

「人間らしさが育まれる」
という当たり前の家のチカラ。

木材は自然の生きものですから、金物をぶつければ傷がつきます。メンテナンスは簡単にできますが、昔の人は敢えてそのまま残しました。乱暴に扱ってはいけないという子どもたちへのメッセージです。そして「柱の傷」は同じキズでも、家族や近所の子どもの成長を喜ぶものでした。巣立った子どもたちが里帰りしたときの原点であり、元気回復の源でもありました。古民家に入ると、人は不思議に優しい心を取り戻します。

古民家再生

「大黒柱がある家」で
家族団らんがふつうの家。

大黒柱が古民家には必ずあります。100年-200年と経過した大黒柱は、市場に出せば数百万円の値がつきます。工業化されてパネル化された量産住宅には大黒柱がなくなりました。住み継がない四角い空間には、家が家族のために伝え残すことも、家族が家に育まれる要素も少なくなったような気がします。茨城県下で古民家再生を手がける私たちは、そうではない本来の家の役割を大切に残したいと考えています。